一時払いのドル建て保険ってどうなの?

起業女性のお金のミカタ
新田真由美です。

円安とアメリカの金利の上昇も影響して、
ドル建ての保険商品、(特に一時払い)売れているようですね。

今回は、勧められたけど、加入しようかどうか迷っている人のために書きますね。

一時払いのドル建て保険ってどんなの?

一時払いのドル建て保険は、
加入するときに、一時金を払って保険を買う商品です。
積立利率は、加入したときの利率が決められた期間続きます。

2023年10月はこんな感じ。

2023年10月1日~10月15日の間に契約 10年間
メットライフ生命 4.56%
プルデンシャル生命 4.72%

日本の銀行だと本当に利息がつかないから、この利率は魅力的かも…

これから、ドルの価値が高まるかもしれないし、ドルで運用の時代よね~

ということで、加入を考える人も多いのでは。

で、もしも迷っている場合は、これからお伝えすることに納得できたら加入を考えてもいいかなと思います。

加入する前にここを理解して!

保険であること

まず、あくまでも保険であること。
保険の対象の人が亡くなったときに受け取れる商品です。
預貯金ではありません。

手数料がかかること

次に手数料がかかります。
手数料も、割と高めです。
設計書を見ると、解約返戻金の推移が書かれていますが、
最初の数年間は元本割れします。
なので、当分使わないお金を預けるようにしましょう。

為替で損をすることもある

ドル建てなので、預けたお金はドルで運用します。
そのため、解約したり、保険金が支払われるときには、その時の為替のレートで計算をします。
2023年10月現在、149円前後なので、
それよりも円安が進めばもうけますし、
円高になれば損をすることもあります。

損益分岐点を理解しておく

例えば、10年後に解約を考えている場合、
その時、ドルに対しての円がいくらになったらマイナスになるのか、
計算する方法があります。

おそらく、設計書に、解約返戻金の推移がありますので、
その数字を利用して計算します。

計算式は
入金する円÷受け取るドル
この答えが、損益分岐点になります。

例えば、
200万円入金
10年後の解約返戻金が20963.23ドルだとしたら
200万円÷20963.23ドル=95.41円

10年後、95.41円よりも円高になったらマイナスになります。

運用はアメリカの債券

ドル建ての保険の場合、運用はアメリカの債券で運用されています。
債券の場合、最初に契約した利率が運用期間中ずっと続きます。
ですから、10年間4%で契約した場合、
10年間4%の運用が続きます。
4%での運用ははっきり言って高めでいいと思います。

ただし、世の中の金利が高くなった時、
債券の価値は下がってしまいます。

資産運用

これってどういうことかというと、
今、あなたが、10年間4%で運用する商品の契約をしたとします。
その間、世の中の金利が5%になったとしたら、
5%よりも金利の低い4%の商品って、
売ってから5%で契約をしたくなりますよね。

そうなると、金利の低い商品って買ってくれる人、います?
買ってもらうためには、安く売りに出さないと、買ってくれる人いませんよね?
だから、金利が高くなると、それよりも低い金利の債券は価値が下がってしまいます。

同じ金利で運用が続くことはある意味メリットですが、
金利が高くなれば、魅力がなくなってしまうところはデメリットなんですね。

保険の設計書に、解約返戻金の推移が載っていますが、
世の中の金利が高くなった場合、
設計書通りの運用にはならないこと。
ここも気をつけてくださいね。

他の資産運用は検討したか

今、国は、NISA制度やiDeCoなどの
税金面でお得になる制度を作って、
貯蓄から投資への移行を勧めています。
NISAやiDeCoなどの制度をちゃんとわかってて、
その違いも理解して、
で、保険で運用あり。
資産の一部をアメリカの債券で運用している、
と考えるなら、一時払いのドル建て保険もOK。

結論

ドル建ての一時払いの商品について
契約する際の注意点をお伝えしました。

結論ですが、

ドルで運用したい
ドル資産を持っておきたい
保険であることも理解した
短期間で解約したら損をする
損益分岐点も理解した
債券と世の中の金利の関係も理解した
為替がこれからどう変化するかわからないこともOK
金利がこれからどう変わるかわからないこともOK
他の資産運用も検討した

これらのことが理解できて
納得できたなら契約してもいいんじゃないかなと思います。

ちなみに、
債券と金利の関係まで
わかりやすくちゃんと説明してくれる人は
本当に金融知識のある人だと思います。
そんな人と契約してくださいね。

また、世の中、いろんな金融商品があります。
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